ステップワゴン・スパーダ(RP3)のハンドル(ステアリングホイール)を交換してみた

我が家の愛車、ホンダステップワゴンスパーダ。

 

今回はハンドル(ステアリングホイール)を交換したのでそのことについて投稿したいと思います。

ステアリング交換は様々なWEBサイトを見て、半年近くの構想を経て結局自分で交換することに踏み切りました。

 

道具がないとできない。とか、非常に難易度が高い。とか思わすひるんでしまうような記事も見かけましたが、先に結論だけいうと、「道具があればだれでもできます」。

素人の私がやってみて感じたことを手順に沿って書いてみたいと思います。

 

※実際作業をされる方はくれぐれも自己責任でやってくださいね。。

用意するもの

まずはステアリングホイール。

私はこちらを購入。

 

色については「黒木目」にしました。理由は以下の通り。

  • 元々「ピアノブラック」か「黒木目」の2択だった
  • ピアノブラックは何となく手垢が目立ちそう
  • 「黒木目」は安い店舗で在庫が残ってる
  • 過去所有してたオデッセイでも「黒木目」を使ってて気に入ってた

気分を変えて人気のピアノブラックにしようかとも思ったのですが、こんな理由から結局黒木目にしました。

 

あとは今回の作業で新たに用意したもの(というか通常作業では使わない特殊工具)をまとめておきます。

トルクスドライバーT30

続いてトルクスドライバーです。

 

サイズはT30です。

ハンドル中央のエアバックとホーンのパーツを固定しているネジになります。

このネジとエアバックを外すことで、ハンドル内部にアクセスできるようになります。

単品のものは安価に入手できますが、私は汎用性も兼ねてインパクトドライバーにつけるビットのセットを購入しました。

 

6角レンチ10mmソケット

これはステアリングホイール本体を固定しているボルトを緩める際に必要です。

 

10mmの6角レンチがあればいいのですが、ボルト自体が普通の(よくあるL型の)6角レンチでは届かない深さにあることと、そもそも結構強めの力が必要なので太刀打ちできません。

修理工さんが使うようなコンプレッサー式のインパクトレンチとか用意できるなら話は別ですが、素人であれば後述するトルクレンチとの組み合わせがベストチョイスかと思います。

ちなみに10mmの6角レンチソケットには差込口のサイズが9.5mmと12.7mmの二種類あるのでトルクレンチに合うサイズを選ぶ必要があります。

私が用意したのはこちら↓

当初、インパクトドライバーで作業を予定してて差し込み口9.5mmを用意したのですが、電動のインパクトドライバーでは正直どうにもなりません。。。最初からトルクレンチを用意するのが賢明です。

トルクレンチ

そしてトルクレンチ。正直トルクレンチの能力を見くびってましたが今回初めて使ってみて、かなりの優れものだなと実感しました。

 

購入時の注意点としては、

  • 差込口が通常は12.7mmなので9.5mmに変換できるアタッチメントが付属してるといい
  • 延長棒が必要になるので属しているといい

こんな感じです。あとは個人的にはタイヤ交換時に使えるソケットが付属だと嬉しい。

 

ということで購入したのがこれです。

 

ネジロック剤

続いてネジロック剤。

 

エアバック固定のT30ネジ。それから10mmの六角ボルトにはネジロック剤ががっつり塗られてます。

再度締めなおす際はネジロック剤が必要になります。緩んで外れてはいけない場所なので絶対必要です。

様々なネジロック剤が出てますが、これにしました。

ステアリングプーラー

ステアリング中央のボルトが外れても、ネジロック剤の影響でハンドルがなかなか取れないことがあります。

 

そういうときのために「ステアリングプーラー」なるものを用意しておくことをお勧めします。

ちなみに私は「ステアリングプーラー」を使用せずともすんなりステアリングは外れましたが、力ずくで外そうとするよりは安全安心です。

 

これだけそろえばとりあえず作業はできます。

ではいよいよ作業の方を。。。

 

※作業はくれぐれも自己責任で~!

手順1. バッテリーのマイナス端子を外す

まずバッテリーのマイナス端子を外します。

 

これは万が一エアバック回路がショートなどによって暴発してしまわないように。。という準備になります。

エアバックは様々なセンサーで制御されているので理論上は問題ないと思うのですが、万が一暴発してしまうと修理、というか復旧に30万円以上かかるそうです。

バッテリーのマイナス端子を外したら放電の時間を作る

バッテリーのマイナス端子を外して絶縁したら、放電の時間をとります。

3分程度、、と言われてますが10分ほど待ちました。

手順2. ステアリングを外す

エアバック+ホーンパーツを外す

まずエアバックを外します。

ハンドル両サイドにT30規格のネジ穴があります。

これを左右外します。

ネジにはこんな感じでネジロック剤が塗られています。

万が一緩んで→万が一エアバックがぐらついて→万が一エアバックが暴発。。なんてことにならないように配慮されてるのでしょうか?

いずれにしてもこれでエアバック+ホーンのパーツが外せるようになります。

こんな感じで下から上に持ち上げると、、

左赤丸の黄色いコネクタがエアバック。右赤丸のシルバーのコネクタがホーン。

この二つを外すと完全に分離できます。

エアバックのコネクタは中央についていて、白いつまみを引き上げることで引っこ抜くことが出来るようになってます。

こういう形状になってます。おそらく専用の工具のようなものがあればひっかけてスッと抜ける作りになっているようです。

指だけでつまんで引き上げることはできません。

ペンチで挟んでも素材を傷めるだけだと思うので、両側からマイナスドライバーで丁寧に引き上げるようにして外しました。

そしてこれがホーン用の端子。1本だけです。マイナス側はアース配線されてるのでしょう。

無事外れました!

ステアリングを外す

エアバック+ホーンパーツが外れるとステアリングホイールの内部が確認できます。

こんな景色です。

次にこのど真ん中のボルトを外します。

トルクレンチを使用します。

「10mmの六角レンチ」+「差込口9.5mm→12.7mm変換」+「延長の棒」の三つを連結して、、、

通常の方向(反時計回り)にレンチを回します。

回し方ですが、このボルトは確かに固く締められているのですが、決して「ありえないくらい締めている」のではなく「ネジロック剤の影響」かと思います。

ある一定の力を加えればカチッとネジが緩むので、段階的に圧を強めながら回せば突然開いてくれます。

間違っても勢いや反動、打撃で解決するようなことはしないようにしましょう。

ちなみに私は、トルクレンチは100N.mに設定して対応しました。。その設定で十分開きます。

 

その後の工程でハンドル本体を外すわけですが、ハンドルが緩むまではボルトをつけておくことをお勧めします。

個体によっては相当な力が必要らしく、勢いよく引っ張った時にステアリングやパーツが顔や体に当たってしまったり、社内を破損してしまったりという事故があるようです。

 

また「ステアリングプーラー」なる専用工具を使う必要がな場合もあるそうです。

私は作業が中断されるのが嫌で、「ステアリングプーラー」を事前に購入しておいたのですが、拍子抜けするほどすんなり取れたので使わずに済みました。

取り出したボルトがこれです。ネジロック剤がたくさんついています。

ボルトを外すとこんな景色です。

ここで注意したいのがセンターの位置。

 

マジックやシールなどで事前にマークを付けておきましょう。

ハンドル本体にはガイド線がついているのですが、根元側(ボルトがついてたところ)には特に印がありません。

ハンドル裏にある黒い円盤状のパーツはくるくる回るので、目印にはなりません。

私は根元側にある黒い線のようなモノが中心線から少し外れたところにあったので、それを目印にしようとしたのですが、ただの油のシミだったようで取り付ける際にはキレイになくなってました。。。

 

結果、万が一の為に撮影しておいた複数枚の写真を頼りにセンターを復元しました。

やり方はいろいろあると思うのですが、作業の精度の肝になります。ミリ単位で正確に元の位置に戻せる工夫が必要かと思います。

 

あとは写真赤丸印のコネクタを外しておきます。

ステアリングスイッチすべての信号を本体に伝えるコネクタです。

で、勇気をもってハンドルを引っこ抜きます。

ハンドルを外すとこんな景色です♪

 

手順3. スイッチ類を移植する

今回の作業のためにネットでたくさん勉強したのですが、一番情報が少なかったのがここ「スイッチ類を移植します。」の部分。

意外に面倒だったので少しでもわかりやすく書きたいと思います。

まず外したステアリングがこれ。

先に赤丸印のネジを外します。

青丸印のネジは後で外したほうが作業はしやすいかとおもいます。

つづいて裏側から音声・通話用スイッチのカバーを外します。内張りはがしで外れます。左右外します。

このコネクタとネジを外すとスイッチが外れます。

外れました♪同じ手順で左右外します。

次にステアリングの裏側の樹脂パーツを外すのですが、その樹脂パーツについているネジ類を前もって外しておきます。

外れたらステアリング裏側の樹脂パーツを外します↓。これも内張りはがしで。。。

樹脂パーツを外すとこんな感じです↓。

残ってるパーツはシフトスイッチと表側のスイッチ類です。

表側のスイッチ類は内張りはがしで丁寧に。。。

この塊で外せます。

今回はただの移植なので、このパーツはこれ以上はばらしません。。。

 

次にシフトスイッチ。

赤丸印のネジを外すとシフトレバーが外れます。

外れました!

 

これですべてのスイッチ類が元のステアリングから分離できました。

後は新しいステアリングにスイッチ類を戻せば移植が完成です。

作業としては外した順番に戻すだけなのですが、1点だけ備忘録程度に触れておくとすれば、、、

ココの赤丸部分の穴が少し浅く、且つほんの少しだけ下側にずれているようでした。

ドリルで少し深く掘って対処しましたが、仕上がりが1~2mmほどほかのパーツとかみ合わないというか。。。

 

勝手な推測ですが、この商品自体LANBO社というブランドのステアリングと形状も風合いも全く同じらしいのですが、価格が1万円近く安い商品です。

たぶん、品質チェックでB品扱いとなったものがNB品として市場に出回っている可能性もあるかもですね。。。(勝手な推測です)

まあどっちにしても個人的には全く気にしませんが、気になる方はブランド品を選びましょう。↓

 

手順4. ステアリングを戻す

スイッチ類がもとに戻ったら最後にステアリングをはめ込みます。

バッテリーを戻して完成です。

 

それと、、ハンドルを戻す前に注意したいこととしては「仮締めしてチェックする」ことです。

少々面倒ですが、一度締めなおしてバッテリーを接続して、通電確認後スイッチ類やステアリングの状態を確認しておくことをお勧めします。

出来れば走ってみて、ステアリングがちゃんとセンターに収まっているかとかも。。。

 

そのうえで、問題ないことが確認出来たら改めてバッテリーを外して、エアバックを外して、、ネジロック剤をつけてボルトを締める。

これくらいの慎重さでやったほうが良いと思います。

まとめ

ということで今回はステップワゴンスパーダのステアリング交換をやってみました。

構想、情報収集、道具集め、含めてだらだらと半年くらい要しましたが、まあまあ満足いく形で完成しました。

 

実は一度トルクレンチを使わずにインパクトドライバーでチャレンジしようとしてうまくいかず、断念したりもあってずるずると時間がかかってしまいました。

私のような立体駐車場ユーザーはガレージで作業することもできないため、一度断念すると次の週末まで作業が伸びてしまいます。

事前の準備は大事ですね。。。

 

ステアリング交換はプロにしかできない。というものではなく、道具さえあれば誰でもできるドレスアップです。

 

とはいえ、くれぐれも自己責任でやってくださいね。